Interview

APAC事業の未来を担う挑戦者たちへ〜事業責任者・山根が求める人材とは〜

Interview

日本発のアドテクノロジー企業として、フリークアウトはアジア太平洋地域(APAC)にも注力し、Google 、Meta、TikTokといった巨大プラットフォームが市場を席巻する中、各国で台頭する外資競合ベンダーと、真正面から戦いを挑み続けています。

フリークアウトでは、この熾烈な競争の最前線に挑む「現地責任者(Country Manager)」を募集しています。自身も台湾の拠点長を経験し、現在はAPAC事業全体の責任者を務める当社執行役員の山根賢に、これまでのユニークなキャリアパスから、会社のDNA、そして未来の仲間たちに求める人物像を聞きました。

運命を変えた「自前主義」への渇望

──最初に山根さんのこれまでのキャリアについて伺います。新卒入社した外資系セキュリティソフトウェア企業を3年務めたのち、フリークアウトへ転職されました。背景を教えてください。

山根:新卒でセキュリティソフトウェア企業を選んだ理由は、本当に個人的な原体験にあります。学生時代に自分のパソコンがハッキングされたことがきっかけで、セキュリティ分野に強い関心を持つようになり、その経験を採用面接で熱弁したところ内定をいただきました。

ただ、その会社はアメリカ本社の「日本支社」。本国のプロダクトを、日本市場に合わせるのではなく、日本市場をプロダクトに合わせる、という構造です。日本の顧客が「こういう機能が欲しい」と声を上げても、本国に提案し、承認を得るまでに膨大な時間がかかる。自分たちの手でモノを作り、お客さんのためにクイックに改善できる環境への渇望が、日増しに強くなっていきました。

──その渇望が、フリークアウトに向かわせたのですね。

山根:まさに、そうです。入社前に聞いた「ニューヨーク発祥のアドテクを日本で展開し、さらにそれをアメリカに逆輸出し、世界のスタンダードを変える」という話に、強烈な野心を感じました。当時のフリークアウトは、同年代や年下のメンバーが集まり、最先端のプロダクトを作ろうと躍起になっており、前職と真逆の、「自前主義で世界を目指す」環境に惹かれました。「まずは3年だけ」という気持ちで飛び込んだのが始まりですが、それがもう13年。この決断が、私の人生を大きく変えました。

ゼロから始まったAPAC事業と「突き詰める」文化

──入社後、国内セールス、広告運用、メディアアライアンス、プロダクト企画など社内のさまざまな経験をされた後、海外事業を拠点立ち上げ、リードされてきました。海外への志向はどのように強まっていったのでしょうか?

山根:日本国内でさまざまな経験を積む中で「『Made in JAPAN』のプロダクトを、世界中の顧客に届ける体験をしたい」という思いが強くなりました。学生時代にドイツに留学していたこともあり、日本のみならず、より広大なフィールドで挑戦したいと考えました。

──台湾への赴任がスタートだと思います。

山根:台湾への進出は、当時のLINEとのアライアンスを考慮し最速で進める必要がありました。上司からは「2〜3カ月で立ち上げてきてくれ」と言われましたが、台湾の言葉も全くわからない状態からのスタートでした。赴任する際に羽田空港で台湾語の書籍を買うほどで(笑)、まさにゼロからサバイブしていく覚悟が必要でした。

──そういった状況でも、成果を出す、成長していくフリークアウトのDNAとは何でしょうか?

山根:フリークアウトの社員は「これでいいじゃん」という現状維持の姿勢を許さない社員が多数います。誰かから指示されるのではなく「もっとこうすべきだ」「ここまで突き詰めるべきだ」という自発的な高い基準を、誰もが持っています。私自身、海外拠点の立ち上げという予測不能なカオスな状況でも、その探求心と挑戦意欲を持つことで、常に最善の答えを模索し続けてきました。

↑社内交流も盛んであり、「APAC All Hands Meeting 2025」には、APAC拠点で働く社員がインドネシア・バリ島に集結した。

Walled gardenでのプロモーションをより効果的にする「Made in Japan」の技術優位性

──現在、APAC事業で行っている事業を教えてください。

山根:中国と韓国といったクロスボーダーマーケティング市場に対しては、広告代理店事業として、日本市場向けの進出、マーケティング支援を行っています。これは一部、UUUMマーケティング株式会社が行っているものもあります。また、東南アジア、台湾と韓国の一部においては、各国国内市場向けのプロダクト事業を行っています。私が管掌しているのは、後者のプロダクト事業です。

このプロダクト事業については、日本のようなDSPやDMP事業は行っておらず、Open Web領域では、RichMediaをコアとしたNetwork/SSP事業を提供。そして注力しているのがWalled garden領域です。

──Walled garden領域に注力されているのはなぜでしょうか。

山根:東南アジア地区は、SNSの利用率が高い市場で、デジタル広告シェアの大半がGoogleやMeta、TikTokといった巨大プラットフォームに集中し、またその上にクリエイターエコノミーも存在しています。我々は、このWalled gardenの内部で広告主の広告効果を最大化するために、YouTube向けのGPTikTok向けのalpakaなどのテクノロジーを提供しています。また、これらのテクノロジーを活かした、インフルエンサーマーケティング事業を手がけています。

──巨大な競合ベンダーに対するフリークアウトの優位性、技術の強みは何ですか?

山根:最大の武器は「きめ細やかなローカライズ」と「リアルタイムな開発へのフィードバック」です。

外資競合ベンダーのようなグローバルソフトウェア企業は、共通のシステムを世界中に展開します。その中で、それぞれの国にあったローカライズを行っていきますが、その優先度や実際の質はさまざまです。

我々は、アジアの現地スタッフによって、ローカル言語で文化を理解した上でのプランニングを提供します。また検知した動画コンテンツを目視でも確認し、システムが意図した通りに動作していない場合は、それをほぼ時差のない日本の開発拠点にフィードバックし、迅速にプロダクトへ反映させています。このような取り組みができるのはフリークアウトだけの強みです。

一例ですが、日本国内で不適切なコンテンツをブロックするためのチャンネルリストを一覧化するにしても、外資競合ベンダーの提供するものは日本語のチャネルがほとんど含まれていなかったといった事態が起こっています。グローバルソフトウェア企業は、ローカライズ対応方針としての経済合理性と、サービスレベルの水準のバランスを考える必要があります。我々は、「きめ細かさ」「ここまでやるべきだ」「これではだめだ」など最善のモラルを持って、プロダクトの機能やサービスレベルに反映させていて、各国のローカライズに対応しています。「Made in Japan」のシステムと、それを運用する泥臭い情熱こそが、グローバル競争を勝ち抜く、揺るぎない我々の優位性だと思ってます。

求める人材は、各国の「経営者」

──今回、この成長著しいAPAC事業をさらにドライブさせるため、各国の拠点長を募集されています。どのような人材を必要としていますか?

山根:求めるのは、単なる事業責任者ではなく、その国の事業全体を司る人材、言い換えると「経営者」という言葉が近いかもしれません。次のような方を求めています。

  • 事業リード経験
    • アドテク領域に限定せず、成長産業において事業をリードした経験や、M&A後のPMI(統合プロセス)を経て事業をターンアラウンドさせた、第二成長期を作ったなど、非連続な成長を牽引した経験がある方。経営者視点で、技術とビジネスの両輪を回せる思考力をお持ちの方。
  • 高水準での実行力
    • 本社から離れれば離れるほど発生しがちな妥協や、うまくやり過ごすといったことを良しとせず、一販売拠点ではなくメーカーとしての自覚を持ち、フリークアウトが設定する高い水準で、チームを率いて事業を推進する意志を持っていただける方。これこそが、各国に日本人リーダーを置く最大の理由です。
  • ハングリー精神(野心)
    •  現状に満足せず、「もっと大きなことをしたい」「誰にも負けたくない」という、強い野心と負けず嫌いの気持ちをお持ちの方。これは、自律的な成長の原動力となります。

──語学力に不安を覚える方もいるかと思います。

山根:最も重要なのは、言葉ではなくビジネス経験と課題解決力です。言葉は一定重要ですが、完璧じゃなくてもAIやテクノロジーがサポートします。重要なのは「事業のコアを理解し、正しい問いを立てる力」。日本で培った経験に「やりきった」自信のある方で、次は海外で腕試しをしたいという方に来ていただきたいです。我々はこの挑戦に見合うだけの「舞台」と「体験価値」を提供します。

人生最高の「挑戦の舞台」がここにある

山根:アドテクノロジー・マーケティングテクノロジー業界において、日本発でグローバルに事業展開している会社は、他国のそれと比べても決して多くありません。むしろ、アジアでは、アジア発のベンダーよりも欧米などの外資ベンダーも依然強い印象です。少し大げさに言うと、グローバル競争における、日本発、アジア発のベンダーとしての戦いです。

これまでの経験を活かしつつも常に現状に満足せず、新しい道を切り拓ける「野心家」の方のエントリーをお待ちしています。フリークアウトのグローバル事業で「人生最高の挑戦」をやりましょう!

募集要項(Country Manager)

こちらをご覧ください。

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